『そんなに儲かるなら人に教えず自分でやるはず!』の本当の所

来年から株のデイトレードする為に、勉強を開始しました。以前、FXのデイトレードを2年程していました。結果、投資元本200万が160万になって終了しました。完全なる敗北です。(一時は250万までいきました。)

そこで、FXでの敗北経験を活かし、次こそは勝利に繋げるべく色々と勉強しています。投資本を購入し、各種サイトを見ている中、ふと『そんなに儲かるなら人に教えず自分でやるはず』と言う考えが浮かびました。世間も同じように思っている人が沢山いるようです。

そこで、『そんなに儲かるなら人に教えず自分でやるはず』が本当にそうなのか?

考察してみました。

人に教える理由は、①『儲ける手段を増やす』、②『自己実現』に繋がるから

結論から言うと、「教える事で自分にメリットがある」から人に教えます。よくよく調べたら隠すメリットは少ないです。

もう一つ重要な補足としては、「儲かるかどうかは(教える)本人もわからない」と言う真実です。これは誰も未来を予測できないと同義です。だからこそ「教えても教えなくても未来は分からないからドヤ顔で教えとこ!」となります(笑)

 

でも人に教えたら、皆が同じ事をして、自分が儲けられなくならない?

 

確かにその仮説は正しいです。ただ、仮説通りにならないのは、

1、全体から見ると、皆って言うほどの人がいない(少ない)

2、教えた皆が全員、同じように実践しない

という点です。検証すべく、まずは全体を把握してみましょう。

株・FX一日あたりの売買高

株:3.3 兆円
東証一部・二部、マザーズ、JASDAQ、TOKYO PRO Marketにおける普通株式及びETF・ETN/REIT等の立会内及び立会外の一日平均売買代金 2018年
出典:JPX 主要商品の一日平均売買代金・取引高等の推移

 

FX:約220兆円(1.987兆ドル)
※2019年4月の1日あたりのFX取引量(全世界スポット取引)
出典:FXゆったりトレード派 全世界のFX取引高・通貨シェア等の分析【2019年】

 

人に教えた所で、相場が変動する程、影響力はない

株もFXも、「一日」あたりの取引額は莫大です。

一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学
で有名になったcisさんでもたった230億しかありません。上記取引規模からして0.7%です。伝説のトレーダーBNFさんに至っても同じでしょう。

勿論、取引額が少ない銘柄であれば株価を動かせるかもしれませんが、書籍にも書かれていましたが、ある程度人気銘柄でないと取引できないとの事です。

日本人の株取引額は、全体の17.1%にすぎない

日本株を買う過半数は外国人投資家です。(参考:投資部門別 株式売買状況 東証第一部 [金額] 全 50 社

過半数の外人がわざわざ日本語の本や情報を入手翻訳してトレードに役立てているかと言うと怪しい所です。

一方で日本人株主数は結構います。約1,984万人。(JSDA 個人株主数(名寄せ後)の推移(推計))

それでも、株価に影響を及ぼすのはあくまでも「額」ですので、影響は大きくありません。

ちなみに不動産投資のオーナーは約320万人と言われています。(出典:日経ヴェリタス2014年7月27日付

教えた皆が全員、同じように実践する事はない

統計、文献がなく根拠に乏しいので、推測レベルではありますが、教えた所で、実践できる人は多くありません。説によると自己啓発本を読んだ人の1%~4%しか実際に実践していないようです。投資に関しても同じ事が言えるでしょう。

 

上記より、教えた所で実践する人は少ないし、実際に実践したとしても株価等に影響を及ぼすのは疑わしいと言うのは何となく分かりました。

ではなぜ、教えたがるのか?

それは、①『儲ける手段を増やす』、②『自己実現』に繋がるからです。

 

①『儲ける手段を増やす』とは

トレーダーや不動産投資家が稼ぐキャピタルゲイン及びインカムゲインは未来に渡って確約されるものではありません。またトレードする時期、回数によって休む期間もあります。

なので、別の収益チャネルを創るバイアス(方向性)に繋がります。つまりトレードをしない時期に別の儲ける手段を増やそうとします。

教える側の投資家から見れば、防衛策と売上拡大の観点で教えます。一方、教えない側の投資家は、売上拡大はしなくて良いとしても、防衛策を取っていないですし、「教えたら儲けられなくなる」と考えていたら、上述の統計をよくわかっていないアホかも知れないと言う見方もできます。

教える方法(儲ける手段)は、書籍の販売、ブログ、オンラインサロン、情報商材、コンサルティングと言った所でしょうか。ビジネス的に、書籍の販売には共同出版と言って、一部著者もお金を払う事で、出版して貰う事もあります。その後、読者からコンサルティング契約等を貰う事で売上を上げる方法もあります。

②『自己実現』とは

個人投資家は、世間の評価が高くありません。なりたい職業ランキング的なものにも記憶の限り一度も挙がってきません。

人間は、ある程度生活が出来るようになると、自己実現の欲求を満たしたくなります。(マズローの欲求5段階説

お金はあるけど、社会的な評価が高くない個人投資家は、より自己実現欲求を満たしたいというバイアスが働いてもおかしくありません。

なので、教える事にそこまで儲けは感じないが、書籍を出版して、先生と言われたり、講演会に呼んで貰ったり、その人脈で世間的に評価の高いビジネスパーソンに会ったりすることで自己実現欲求を満たそうとする事もあるかと思います。

 

真似したら儲かる?

構造的に、教えても相場には影響しない、教える側の教える理由について分かりました。

一番気になる所は、「教えられた事を真似したら儲かるか否か」と言う事だと思います。
著者やツールを買った所で同じ事です。

結論から言うと、

未来において儲けられる保証は全くない

と言う事です。一時期は真似する事で、売上あがるかも知れません。

以前、FXのシステムトレードをしていた時は、書籍にあった自動売買システム(ロジック)を真似していましたが、結果はマイナスでした。書籍上では、バックテスト(過去のチャートで売買ロジックをテストする事)の収益グラフが右肩あがりでした。私もそれは良いと言う事で実施しました。

その時学んだ事は、「そもそもバックテストで未来が同じ結果になるとは誰も分からない。」と言う事です。

重要な事として、これは、「読者だけではなく、著者(投資家)も同じ」である事です。

私の場合でも、10年前の不動産投資手法を本にしても、今の時世では「似た物件は出て来ない」ですし、儲かる為の数値が悪くなっている状況です。

よって、大事な事は、

常に儲かる為のロジックと情報(統計)を更新していく事

であります。なので、儲からないからと言って、「著者を詐欺呼ばわり」する事は、簡単です。ただ重要なのは、「自分で『そのロジックは合っているか?』、『その統計は合っているか?』、『現在も適応できるか』を考察する」事です。

この作業は本当に面倒で、著者と同じレベルに近づかないと核心部分の考察もできないかと思います。ただ考察の題材は提供されている(教えられている)ので、少なくともショートカットにはなっています。

情報を購入する際の判断基準

最後に、情報を教えて貰う際の判断基準のヒントを考えたいと思います。

世の中には多数の情報があふれています。無料のものもあるし有料のものあります。

そのどれを選べば良いか?

それは物を買うときと同じく、情報商材も費用対効果が良いかどうかです。その効果測定は嘘も含まれるので難しいですが、「実績」「信頼性」ではないかと思います。

実績は、「●●%増えた」、「●●億円になった」と言うありがちな奴です。信用性は、本名、レビュー、評判、期間(経験)等から判断します。が、殆ど信頼性を正しく判断するのはまず難しいです。

そこで、お薦めなのが、費用対効果の費用の部分に着目する事です。企業で言うと仕入と売上の関係です。

具体的な選び方の流れ
1、無料の投資情報(サイト等)5件を参考に投資をする。

2、一般書籍5件を購入・参考にし投資をする。

その投資をする際に、著者の実績(%や額をどのくらいの期間で達成したか)をメモしておいてください。
例えば、著者の実績が1年で100万円を1,000万円にした場合、単年度利回りは1,000%です。その書籍代が1,000円だった場合、「1,000万円÷100万1,000円=999%」の単年度期待利回りになります。

また10件もやってみると、自分なりにこの方法をリバランスした方が良い、この方法とあの方法をミックスした方がよいと言う考察が生まれてくるはずです。

注意するのは、高額情報商材

良くある高額情報商材に「人数限定」とか「教えると自分は儲からなくなるけど、皆に還元したいから情報提供する」と記載されています。

人数の影響が軽微なのは、統計を見る限りあきらかです。詐欺を疑った方が良いと思います。

ただ稀ですが著者も分かっていない(自ら洗脳している)ケースもあります。

それらが全部、詐欺ではないかと思いますが、教える側からの視点だと、

「この通りやっても未来永劫儲かるか分からないから、他の人に高く売れれば万歳」

と言うバイアスが働くと言う点は認識すべきです。教える側から見て、ブログや、書籍印税よりも、高額情報商材を販売した方が費用対効果が高いです。

ただ値段設定や販売手法は人それぞれです。またその効果を測定するのはお金も時間も掛かります。

なので、先ほど計算した期待単年度利回りを、無料・書籍代レベル・情報商材レベルで比較します。情報商材が30万円で、実績が無料・書籍代レベルよりも低い場合、そもそも情報商材を購入するかしないかはよく検討した方がよいでしょう。

殆どの場合、まずは費用が少ないブログや書籍から参入し、一定の効果を見る及び自分の特性を見る事が大切であり一番費用対効果の高い方法だと考えます。

まとめ

積極的に情報(書籍)の通り真似した方がよい。ただ提供される情報の背景、構造、費用対効果を検証する事が大事。

コメント