生活保護者に入居頂くメリットとデメリット①~デメリット編~

物件運営

私は、生活保護者を、賃借人として積極的に受け入れしております。

通常、大家さんは、あまり積極的に受け入れしないようです。札幌市の場合、生活保護者の賃貸契約数は、全体の約1割を占めます。一方、私が生活保護者を受け入れている物件は、全戸数の内、約8割が生活保護者の方を占めます。(その差8倍)

平均だと約1割の入居になりますが、実際は「全く受け入れていない物件」と「積極的に受け入れている物件」の両極になっていると推測できます。

では、生活保護者を積極的に受け入れした場合、どのようなメリットとデメリットがあるのか?

1年以上に渡り、運用してきた経験を明記します。

生活保護者の生態

まず、生活保護者の事をよく理解する為に、生態について記述します。

出展: 貧困と生活保護(22) 保護世帯の8割は働けない世帯である

人数構成

2,166,019 人 (総人口の1.71 %)

1,632,321 世帯

※2015年

となっています。大家業をしている人口が、約300万人と言われていますので、近しい割合になります。

世帯類型別に見た保護世帯数

年度高齢者世帯母子世帯障害者世帯傷病者世帯その他の世帯総数
2015802,492104,967190,316253,374272,4271,623,576

※データ出所は同じ。保護停止中の世帯を除いており、総数は先の表の数字と一致しない

高齢者世帯65歳以上の者のみで構成されるか、これに18歳未満の者が加わった世帯
母子世帯現に配偶者がいない65歳未満の女性と18歳未満の子のみで構成される世帯
障害者世帯世帯主が障害者加算を受けるか、心身の障害で働けない者である世帯
傷病者世帯世帯主が入院、または在宅患者加算を受けるか、傷病で働けない者である世帯
その他世帯上記のいずれにも該当しない世帯

高齢者が5割を超えています。


生活保護者の入居における4つのデメリット

大家さんが生活保護者を受け入れないと思われる理由をあげてみます。

1、家賃滞納が発生する

保有している2物件に住む生活保護者のケースで言うと、今年11月家賃の滞納は、計14部屋中、5部屋 (36%) ありました。

ちなみに生活保護者以外の滞納は、15部屋中、3件 (20%) でした。(当該物件は比較的、低所得者向け物件になる為、高い数値になっています。)

ガベージニュースさん調べによると「月初全体での滞納率」は全国平均で6.6%との事ですので、当方の保有している生活保護者の滞納率は5.5倍の延滞率にもなります。

出展:2か月以上の家賃滞納率、1.4%…賃貸住宅の平均家賃滞納率をグラフ化してみる(2018年6月発表分)(最新)

2、隣人からのクレームが発生

以前にあったのが、

・部屋で奇声を発している。

・窓から足を投げ出して、物を捨てている。

・朝、急に訪問してきて、「携帯を貸してくれ」と言われる。

といった状況です。隣や階が違う賃借人からだけでなく、隣人からも数回クレームがあったらしく、警察が頻繁に来ていたそうです。(警察は「また例の物件か・・」という認知があるようです。。)

該当の賃借人達は、何かしらの精神疾患の疑いがあります。次項の事件事故も含めて、おおよそ一年以内に、「逮捕(薬)」か「精神病院に入院」になりました。入居期間が1年以内となり支払済みである広告料の影響が響きました。

3、事件事故の発生

こちらも以前あったのが、

・壁への落書き事件

・給水ポンプ破損事件

です。

壁への落書き事件は、コインランドリー室の壁にマジックで意味不明な文言が掛かれていました。(「西警察。水を飲むな。コーラも飲むな。」等々)

給水ポンプ破損事件は、 今年の9月に起きた北海道胆振東部地震の時に中央区物件で発生しました。 当時札幌市中央区では、幸いにも断水にはなりませんでした。しかしながら約24時間にわたり、停電が発生していました。

その為、中央区物件は、停電の期間、水も断水状態になってしまいました。なぜなら中央区物件は4階建という事もあり、給水ポンプを使っており、稼働するには電源が必要だったからです。

その給水ポンプが稼働しない24時間の間に、何者かが給水ポンプを破損させました。結果、24時間後、電源が復旧した後も、給水ポンプが破損している為、断水状態となってしまいました。

お詫びとお見舞い金(水を買えるように)という意味で、合計10万円程、賃借人の皆さんに渡しました。

当然警察にも連絡しましたが、指紋等が出ず、犯人は捕まっていません。ただ、給水ポンプがある位置は、オートロックで入った後の施設内にある為、居住者の中にいる可能性が高いと思っています。この行動が理解できないのは、自分にも被害が被る(通電後も水が出ない)事を予測できなかったのかという点です。

非常に謎な行動原理があるようです。

4、生活保護者による自殺

幸いにも 私の保有物件では、自殺はありません。しかしながら、生活保護者による自殺が多いという情報を耳にします。

どれだけ多いのか?調べてみました。

出展:生活保護受給者の自殺者数について – 厚生労働省 ※平成22年

(1) 自殺者総数

31,690人

※人口10万人に対し、24.9人の自殺者割合

(2)内、生活保護の自殺者数

1,047人

※人口10万人に対し、 55.7人の自殺者割合

生活保護の方の自殺する確率は全人口に比べ約2.2倍多く発生しています。

(3)30代の生活保護者の自殺者

特に、30代の生活保護者の自殺はさらに突出しています。

30代の受給者の自殺率は全体の5.5倍にもなります。

出展:データえっせい 生活保護受給者の自殺率(2010年)

生活保護者の自殺者数の考察

前述の通り、通常より2.2倍~5.5倍も多いので、生活保護者の自殺率が高いと言えます。しかしながら、通常の自殺数の数値自体がものすごく少ない為、どの程度ネガティブな影響となるかは懐疑的と考えます。自殺以外にも告示事項の対象にもなる他殺・孤独死に遭遇する確率については、後日投稿したいと思います。

まとめ

生活保護者の入居対応において、自己管理では苦しいと思われる。

コメント